骨髄液の検体輸送は、細菌検査やウイルス検査など幅広い医学的研究や検査に使用されています。輸送に際しては、検体の種類に応じて適切な保存・梱包を行い、かつスピーディに運搬することが重要です。ここでは、骨髄液の検体輸送における注意点を紹介します。
骨髄液は、人体の骨の中にある液体です。生命活動や健康に必要な成分であるだけでなく、細菌検査やウイルス検査など感染症や血液疾患などの診断や治療に用いる検体としても活用されています。
そんな骨髄液を検体として活用するため、研究所や検査機関まで運搬する作業が骨髄液の検体輸送です。以下、骨髄液検体が用いられる二つのケースを取り上げ、輸送時のポイント・注意点を紹介します。
有用なデータを取るために必要な検体は、いかに品質を安定させたまま運ぶかが課題。検体によって適切な温度や衝撃対策は違うため、個々の検体を運ぶのに優れた強みを持つ輸送会社を選びましょう。
このサイトでは代表的な医療検体を「生体検体」「乾燥・凍結検体」「実験動物検体」に分け、それぞれのおすすめ輸送会社を紹介しています。依頼先選びの参考にしてみてください。
細菌検査で骨髄液を輸送するときは、まず輸送培地へのスピーディな接種が必要不可欠です。輸送培地とは、生体試料を無事に輸送するための専用の培地です。これによって、検査結果の精度を高めることができます。
輸送に際しては、できるだけ速やかに搬送することや、室温で保存・輸送をすること、原則として凍結しないことなどが推奨されています。
ウイルス検査のため骨髄液を輸送するときは、スピーディな対応と容器の用い方が重要なポイントです。ウイルス検出のためには、抗生物質投与前に検体を採取することが必要なため、発症後すぐに検体を採取して輸送することが推奨されています。
容器への封入に際しては、減菌状態を保ちながら行うことが大事です。無菌的に適量を採取したあと、すみやかに減菌容器に入れ密封することで、検体の汚染を防ぐことができます。
またウイルス検査における骨髄液の検体輸送では、細菌検査の場合と同様に、原則として凍結輸送は不可となっています。保存・輸送の適温は4℃(冷蔵)です。
骨髄液の検体輸送では、正確な検査結果を得るためスピーディな搬送や輸送培地への接種、適切な温度管理、梱包などが必要となります。方法を間違えると検査結果の精度が低下したり、検体の汚染につながったりする可能性もあるため、慎重に取り扱うことが大切です。
そのため骨髄液の検体輸送では、検体に特化した配送サービスを提供している専門業者への相談をおすすめします。
検体を一般貨物で送るのは、多大なるリスクを伴います。冷蔵・冷凍保存したとしても、その温度が適切に維持できていなければ品質劣化を招きます。劣化した検体からは、正しいデータは取れません。
といっても、すべての検体に温度管理が必要なわけではなく、重要なのは検体にマッチした適切な輸送方法かどうか。ここでは代表的な検体を分別し、おすすめの輸送会社をピックアップしています。