こちらでは、実験動物検体を輸送する際の注意点をまとめました。動物検体は、生命倫理や法律、海外輸送の場合は検疫の必要があるなど、医療用検体のなかでも制限が多い分野です。
以下で特に重要なポイントを紹介しますのでチェックしてみましょう。
実験動物検体の輸送には、さまざまな書類が必要となります。例えば、実験動物検体を国内輸送する場合は、「微生物検査書」「実験動物搬入依頼書」「微生物検査結果発行依頼書」などが必要です。
また実験動物検体の輸出入では、「微生物検査書」「実験動物搬入依頼書」「輸入届出制度に関する書類(輸入届出書・衛生証明書・原産地証明書・試験成績書)などの用意が必要となります。
他にも、動物の詳細を記載した「輸出申告書」や、動物の健康状態を証明する「動物検疫証明書」、ワシントン条約(CITES)に基づいていることを証明する「ワシントン条約証明書」などの書類も必須です。
国内輸送であれ輸出入であれ、上記のような書類がなければ実験動物検体の輸送を実施することはできません。提出書類は状況によって変化するため、あらかじめ確認しておくことが大切です。
有用なデータを取るために必要な検体は、いかに品質を安定させたまま運ぶかが課題。検体によって適切な温度や衝撃対策は違うため、個々の検体を運ぶのに優れた強みを持つ輸送会社を選びましょう。
このサイトでは代表的な医療検体を「生体検体」「乾燥・凍結検体」「実験動物検体」に分け、それぞれのおすすめ輸送会社を紹介しています。依頼先選びの参考にしてみてください。
実験動物検体の輸送に関しては、さまざまな基準や倫理規定、ガイドラインが定められています。輸送ではそうした基準や規定に則って行うことが重要です。
例えば動物の健康については、輸送前に動物の健康をチェックして、病気や負傷のない動物を選定する必要があります。妊娠中の動物や新生児などは特別な配慮が必要です。
安全性は、荷台をしっかりとした構造とすることで、これを確保します。配送中の快適性にも留意しなければなりません。配送中の荷台は十分な通気性を持たせることや、動物が快適に過ごせるような設計が求められます。輸送容器を掃除したり消毒したり、清潔さを保つことも必要です。
加えて、輸送中に動物にストレスを与えることは倫理的な問題にかかわるため、輸送は短時間で完了することが重要となります。
実験動物検体の輸送には、さまざまな法律や規制、倫理などが関係しています。検体の種類としても取り扱いが難しく、守るべきルールや配慮すべき問題が多いのが特徴です。
輸送についても難易度が高いため、実験動物検体を輸送する場合は、実験動物検体の輸送に特化した専門業者や検体輸送で多くの経験がある物流会社に相談するのが良いでしょう。
検体を一般貨物で送るのは、多大なるリスクを伴います。冷蔵・冷凍保存したとしても、その温度が適切に維持できていなければ品質劣化を招きます。劣化した検体からは、正しいデータは取れません。
といっても、すべての検体に温度管理が必要なわけではなく、重要なのは検体にマッチした適切な輸送方法かどうか。ここでは代表的な検体を分別し、おすすめの輸送会社をピックアップしています。