病理検体は病理診断のために採取されるものであり、その後の治療方針を決めるために重要なものです。輸送にあたっては、感染性の唾液検体は病原体等の輸送規制の対象とされている点や、検体が漏れ出したりしないように特別な包装を求められるケースもあるなどの点に注意が必要となります。
病理検体は患者の体の一部から採取した組織であり、繊細なものです。さらに、病理検体は何度も検体を採取できるものではないため、輸送を行う上でも取り扱いに十分注意することが必要となります。
臨床医によって病理検体が採取されてから病理診断書を受け取るまでには、非常に多くのステップがありますが、そのほとんどが手作業で行われています。病理診断は治療方針を決める重要な診断であることから、ヒューマンエラーなどが発生しないように注意する必要があります。
検体輸送を専門業者に依頼することで、専門スタッフに任せることができるだけでなく、徹底した温度管理のもとで輸送が行えるという利点があります。特に病理検体は繊細なものであり、何度も採取するのが難しいこと、さらに今後の治療方針を決めるためにも大切なものであることから、輸送を行う際には注意すべきポイントが数多くあります。
検体の種類によって適切な輸送方法が異なってくるため、それぞれの検体を運ぶ上で強みを持つ輸送会社を選ぶことが大切です。
本サイトでは代表的な医療検体を「生体検体」「乾燥・凍結検体」「実験動物検体」に分け、それぞれのおすすめ輸送会社を紹介しています。依頼先選びの参考にしてみてください。
病理検体の検体輸送を行う際には、さまざまな点に注意する必要があります。ここでは、多数ある注意点の中から2つのポイントについてまとめました。
感染性のある唾液検体は、「病検体の輸送規制」の対象となる点に注意が必要です。病原体の輸送については、感染症の拡大を防ぐために厳格な規制が設けられています。また、病原体の輸送を行う場合には、航空便や陸上輸送が用いられるほか、特に危険度が高い病原体についてはチャーター便を用いるケースもあります。
そのほか、病原体の輸送については多くの規制があり、それらの遵守が求められます。
病理検体を輸送する際には、特別な梱包を求められるケースもあります。その場合は、検体が漏れないよう密閉性の高い1次容器に入れることに加えて、検体が漏れ出さないように十分な量の吸収剤で覆います。さらに、1次容器を保護するための密閉容器(2次容器)に入れるといった二重包装を行った上で輸送を行います。
また、検体が容器から出ないようにしっかりと破損防止の対策を行うことも重要です。
病理検体の輸送にあたっては、病原体の輸送規制の対象になる場合があること、また検体によっては特別な容器や梱包が求められるなど、さまざまな注意点に配慮が必要となります。そのため、病理検体を輸送する際には、検体に特化した配送サービスを手掛けている専門業者への相談がおすすめです。
検体を一般貨物で送るのは、多大なるリスクを伴います。冷蔵・冷凍保存したとしても、その温度が適切に維持できていなければ品質劣化を招きます。劣化した検体からは、正しいデータは取れません。
といっても、すべての検体に温度管理が必要なわけではなく、重要なのは検体にマッチした適切な輸送方法かどうか。ここでは代表的な検体を分別し、おすすめの輸送会社をピックアップしています。